2026.08.28

インビザラインは子どもでも受けられる?適応年齢・メリット・注意点を解説

この記事を監修した人

KAM Dental OKAYAMA院長 横田元煕

KAM Dental OKAYAMA院長

院長の横田は、矯正治療、特にインビザラインとインプラント治療等を包括した全顎治療を専門としています。大阪大学歯学部を卒業後、奈良県立医科大学口腔外科で勤務し、親知らず抜歯を伴う矯正治療や、口腔外科の知見を活かし患者様の負担を軽減するよう治療の計画をします。

インビザラインドクターであるとともに、MeLoS代表講師、ORTC online講師、水橋保寿堂製薬会社顧問(2024年)などを兼任、また日本口腔外科学会など複数の学会に所属し、専門性と信頼性を重視した歯科医療の提供を心掛けております。

お子様の歯並びを治したいと考えても、従来のワイヤー矯正では「見た目が目立ってしまい学校でからかわれないか」「固定式の装置は磨き残しが増えて虫歯になりやすいのではないか」と不安を覚える保護者の方は多いと思います。

こうした従来の矯正器具の心配な点を解消できる選択肢として、近年では子ども向けのインビザライン矯正が注目されています。
今回は、子どものインビザライン矯正について、その特徴やメリット、知っておくべき注意点を詳しくご紹介します。

インビザライン矯正は子どもでも
受けられる?

インビザライン矯正は子どもでも受けられる?

インビザライン矯正は、大人だけでなく子どもの歯科矯正(小児矯正)にも対応しています。インビザライン矯正には、子どもの歯(乳歯)と大人の歯(永久歯)が混ざり合っている時期である「混合歯列期」に受けられる、小児向けの「インビザラインファースト」という治療法があります。これは、子どもや若年層の歯並びの問題を早期から適切な状態へと修正することを目的としています。

従来のワイヤー矯正は器具が目立ちやすく、違和感や痛みも出やすいため、嫌がるお子様も少なくありませんでした。
一方、インビザラインファーストは透明なマウスピースを使用するため周囲から気づかれにくく、違和感や痛みも少ないのが特徴で、お子様の抵抗感を抑えながら治療を進められます。

子どものインビザライン矯正に年齢制限はある?

子どもの矯正治療は「第1期治療(4歳〜12歳頃)」と「第2期治療(12歳以降)」に分けられ、インビザライン矯正も年齢や成長段階に応じて使い分けます。

6歳〜10歳前後の1期治療では「インビザラインファースト」が選択され、成長期のお子様の顎の発育をサポートし、これから生えてくる大人の歯のためのスペースを作りながら歯並びを整えていきます。顎の成長をコントロールすることで出っ歯や受け口などの予防もできます。

一方、12歳以降の2期治療で用いられる一般的なインビザラインは、歯列全体の歯並びや噛み合わせを整えることを主な目的としています。

このように、明確な年齢制限があるわけではなく、お口の成長段階に合わせて装置を選択します。お子様の症状によっては、インビザラインだけでなく他の矯正装置を組み合わせて治療を行うケースもあります。

子どもがインビザライン矯正をするメリット

子どもがインビザライン矯正をするメリット

子どものインビザライン矯正は、特有の生活習慣や成長期に配慮したメリットが多数あります。ここでは代表的なメリットをいくつか分かりやすく説明します。

違和感が少ない

従来のワイヤー矯正は、歯の表面に金属製の装置を固定するため突起物が多く、自分での取り外しもできません。そのため、特につけ始めはお口の中に強い違和感が生じやすいです。一方、インビザライン矯正で用いられるマウスピースは、薄い透明のプラスチックで作られており、表面が滑らかなため装着時の違和感が比較的少ないのが特徴です。

もちろん最初は多少の異物感がありますが、数日で慣れてしまうケースがほとんどです。お口への負担が少ないため、お子様でも無理なく装着しやすくなっています。

ワイヤー矯正に比べて痛みが少ない

従来のワイヤー矯正の金属製の装置は、慣れるまでお口の粘膜や舌に引っかかりやすく傷ができやすく、また歯科医師による定期的な調整で力をかけて歯を引っ張るため、調整直後は痛みが生じやすいです。一方、インビザライン矯正は、新しいマウスピースへ交換しながら緩やかな力で歯を移動するため、比較的痛みが少ないという特徴があります。

また、マウスピースを固定するために歯の表面に「アタッチメント」という歯科用プラスチックの小さな突起をつけることがありますが、ワイヤー矯正の金属装置に比べれば非常に小さく滑らかなので、お口の粘膜を傷つけるリスクを軽減できます。装着して2〜3日もすれば、お子様もその舌触りに慣れてしまうことがほとんどです。

口腔ケアをしやすい

インビザライン矯正は、マウスピースの取り外しが可能なため、食べたいものを制限なく食べることができ、歯磨きも普段通りに行うことができます。一方、ワイヤー矯正の場合は、ガムや硬いもの、粘着性のある食べ物は装置を破損してしまう可能性があるため控えなければなりません。

さらに、装置の周りは非常に磨きにくく、綺麗にするにはコツが必要です。大人でもかなり難しいため、お子様が一人で綺麗にするのはかなり難易度が高いです。大人の歯と子どもの歯が混ざり合う時期(混合歯列期)は、特に虫歯のリスクが高い時期のため、取り外し可能なことは大きなメリットになります。

通院頻度が少ない

従来のワイヤー矯正は、歯科医師がワイヤーの調整や交換を行う必要があるため、およそ1ヶ月に1回の定期的な来院が必要です。一方、インビザライン矯正は、事前に数枚のマウスピースを受け取り、ご自宅で定期的に交換して進めていくため、通院は1ヶ月半〜2ヶ月に1回程度で済むことが多いです。

習い事や学校で忙しいお子様や、送迎の手間を減らしたい保護者様にとっても大きなメリットになるでしょう。

抜歯せずに矯正できる可能性が高い

ガタガタした歯並びや出っ歯は、顎の大きさと歯のサイズが合っていないことが原因のことが多いです。
これらをきれいに並べるにはスペースが必要ですが、成人すると顎の大きさを変えることは難しいため、やむを得ず抜歯が必要になるケースも少なくありません。

大人の歯と子どもの歯が混ざり合う時期(混合歯列期)は、顎の骨が成長するタイミングでもあります。この時期の骨は柔らかく歯が動きやすいため、顎の成長を正しくコントロールしながら土台を整えるアプローチは、この時期にしかできない治療方法です。

成長の力を利用して顎を適切に広げていくことで、これから生えてくる大人の歯のためのスペースを十分に確保できます。その結果、将来的に歯並びを整える際、健康な歯を抜かずに治療できる可能性が高くなります。

2期治療を簡単かつ効率的に進めら
れる

1期治療で顎の成長をコントロールし、大人の歯が並ぶスペースを十分に整えておけば、将来行う2期治療での仕上げの矯正を簡単かつ効率的に進めることができます。すでに歯がきれいに並ぶための土台があるため、2期治療で歯並びを整えるのにかかる期間を短くできる可能性が高いのも大きなメリットです。

子どもがインビザライン矯正を
する際の注意点

子どもがインビザライン矯正をする際の注意点

子どもがインビザライン矯正をするメリットが多数ある反面、あらかじめ知っておくべき注意点もいくつかあります。ここでは、治療をスムーズに進めるために、ご家族で気をつけたいポイントを分かりやすく解説します。

決められた時間付けないと治療が進まない

インビザライン矯正のマウスピースは1日最低20時間以上の装着が必要です。取り外しができることはメリットである反面、お子様自身がきちんと管理して装着時間を守らなければ、治療はスムーズに進みません。お口の感覚が敏感なお子様の場合、異物感になかなか慣れず、外してしまいたくなることもあるかもしれません。

そのため、ご家庭での保護者の方の見守りは欠かせません。また、「なぜ矯正をするのか」「どうして毎日つける必要があるのか」をお子様自身がしっかり理解し、協力してもらえるよう、よく話し合うことも大切です。

歯並びの状態や年齢によっては適応できない

歯並びがガタガタの程度が非常に重度な場合や、骨格そのものに問題がある場合、インビザライン矯正だけでの治療が難しいことがあります。その場合は、他の矯正方法を選んだり、ワイヤー矯正などを一時的に併用したりして治療を進めることになります。

また、6〜10歳頃の時期に行うインビザライン・ファーストには、上下の前歯が2本以上生えていること、前から6番目の大人の歯が生えていることなどいくつかの条件を満たす必要があります。乳歯がすでにほとんど抜けてしまっている場合や、12歳前後になってすべての歯が永久歯に生え変わってしまった場合は対象外となってしまいます。

マウスピースを作成できる期間が決まっている

インビザライン・ファーストの治療期間は、開発した米国アライン・テクノロジー社が世界共通で「最長1年半」と決めており、マウスピースもこの期間しか作製できません。これは子どもの骨が最もコントロールしやすいタイミングに合わせているのですが、永久歯が生え揃うまで長期的な管理が必要な子どもの矯正ではこの期限がネックとなります。

1年半を超えて治療を続ける必要がある場合、歯科医院によってはインビザライン矯正以外の矯正方法などと併用して管理したりすることもあります。

保険適用で受けられない

子どもの矯正(小児矯正)は、大人の矯正とは異なり顎の成長を正しく促すことを目的としていますが、現在の日本の公的医療保険のルールでは、原則として保険適用外(自費診療)となります。

例外として、国が指定する先天的な病気(ダウン症候群や唇顎口蓋裂など)が原因の不正咬合や顎変形症、また永久歯が4本以上生まれつき欠如している場合などは保険が適用されます。しかし、保険診療で認められているのはワイヤー矯正や一部の決められた装置のみであり、インビザラインなどのマウスピース矯正は現時点では保険適用にはなりません。

装置を紛失・破損するリスクがある

インビザライン矯正は、自由に取り外しができる点がメリットである反面、紛失や破損のリスクもあります。特にお子様の場合、お口の中で舌を使って装置を外す癖がついてしまったり、指でしっかり押し込まずに歯で噛み込むように装着してしまい、誤った力がかかって破損するケースが少なくありません。

また、学校や外出先で外したまま、どこかに置き忘れて紛失してしまうこともよくあります。マウスピースの作り直しは歯科医院ではできず、海外から発送してもらう必要があるため、紛失や破損が続くと、治療期間が大幅に延びてしまう原因になります。

子どものインビザライン矯正を
検討している方は、
岡山市北区のKAM Dental OKAYAMAにご相談ください

子どものインビザライン矯正を検討している方は、岡山市北区のKAM Dental OKAYAMAにご相談ください

この記事では、子どものインビザライン矯正について詳しく解説しました。お子様のお口の中の状況によって適切な治療方法は異なります。当院 KAM Dental OKAYAMA(岡山市北区)では、インビザラインでの歯列矯正や治療に関する心配事にも歯科医師がお答えし、ご相談にのることができます。お子様の矯正治療を検討されている方は、ぜひ一度ご相談ください。

初診カウンセリングから精密検査、治療計画の立案、治療開始、保定まで、豊富な経験と技術に基づいた診療を提供しています。また、遠隔モニタリングを活用した効率的な治療管理により、無理のない通院頻度で矯正治療を進められるのも特徴です。

患者様一人ひとりの歯並びや骨格に適したプランを提案し、透明性のある診断と治療結果を追求します。インビザライン治療を検討中の方、矯正治療をできるだけはやく終わらせたい方、治療の選択肢について詳しく話を聞いてみたい方は、ぜひKAM Dental OKAYAMA にご相談ください。